いつもそこにあるもの

好きな人たちを好きなように応援していたいと願うただのひねくれオタク。そんな私の主に現場の記録とか彼らに対する思いとか。良い感情も悪い感情も残します。

トリッパー遊園地を観て思ったこと

トリッパー遊園地、全日程が終了しました。
キャストの皆さん、スタッフの皆さん、関わった全ての方々、完走おめでとうございます。
そして河合くん、初単独座長、本当に本当にお疲れさまでした。

 

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感想を書くにあたり、東京公演観た時点で半分くらいは書いていて、公演終了するまで公開する気は無かったので、大阪観て補足して公開しよーって思ってたんですけど、一旦全部消して書き直しました。
なんか色々、自分の中で覆されたところ多々あったので。(良くも悪くも)

昨年10月に発表されてから観に行くまで、本当に楽しみにしてたし嬉しかった。
自担の初単独主演作ですから。
私は、河合くんは舞台で言うと「のど自慢」からしか知らないので、そんなに長く色々見てきたわけではないけれど、
確かに「のど自慢」は森昌子さんとのW主演(しかも実情は森さん単独主演な雰囲気)だったし、「コイベビ」は言わずもがな、はっしーとのW主演だったし、あとはえび座なので、「初単独主演」という響きは感慨深いものがあった。
演技のお仕事に魅力を感じてきている河合くんに、ようやく単独主演が舞い込んだのも、1歩ずつ認められているのかなー、と嬉しくなった。

 

そして、私は結局、東京3公演、大阪3公演観たんですけど、なんていうかな…。
自分の固定概念を打ち砕かれた作品でした。(良くも悪くも…)

初回観た日、公演初日ではなかったので、ネタバレ完全回避して行ったんですけど、初見の感想は、「初単独主演の作品がこれかぁ…」でした。
もうこれは、去年コイベビ観てしまってるからってのが大きすぎる要因なんですけど…。
「のど自慢」の後の「トリッパー遊園地」なら、コイベビを知らない私なら、ただ手放しに「初単独主演おめでとー!わっほーい!!」ってなれてた気がする…。
河合くんのお芝居好きだし、トリッパーも好きだったけど、コイベビは、知らない河合くんに出会ったという衝撃の感覚が強烈にあって、トリッパーにも何となくそれを求めてたんだよねぇ…多分。

全然違う方向でも、何か新たな一面を期待していたというか…。
トリッパーは、8割以上が「私の知ってる河合くん(のお芝居)だな」って感じで、ふぅん…って思っちゃって。
更にコイベビはストーリーや題材も衝撃的だったのに対し、トリッパーは、初回観ただけでは腑に落ちない点が多すぎて、なんか、「初単独主演」って1回しか無いんだから、もっと深みのある作品だったら良かったなぁって思ってしまいました。

正直、東京3公演チケット取ってたけど、そんな頑張らなくて良かったかなぁ(遠征なので)、とか、大阪だけで良かったかなぁ(東京よりは近いので)、とか、思ってたんですけど、
でもチケットあるんだから行くか、ぐらいの気持ちで2回目3回目は行きました。
まぁもちろん、1回観ただけでは納得出来てない部分をちゃんと解消したいなっていう気持ちは持って臨んだので、その結果、1回目よりはだいぶ印象も上がり、半分くらいはモヤモヤも解消して東京を去りました。

そして、大阪1回目。
あれ…?何…?オープニングから涙止まらないよこれどういうこと…?な自分がいました。笑
ストーリー把握してるから、「遊園地は、俺が守る!!!」だけで泣けてくるし、遊園地の面々が楽しそうに踊ってるの観ても、この後彼らには各々に悲しい出来事が…とか思ったら泣けて泣けて仕方なかった。

私多分自分でも意識しない内に、脚本の細かい気になることはさておいて、登場人物たちが大好きになってたんだよね。
そして、大阪で3回観るうちに、残ってたモヤモヤに関しても更に一部解消し、最終的には9割くらいはスッキリ(自分に言い聞かせて納得させた面もあるが)して、大千穐楽を見届けました。


まず、大きな固定概念として、私は、戦争を扱うこと=当時の凄惨な状況を伝える、そして平和を訴えること、と思い込んでいました。
というかそんな意識無かったけどそれに気づかされた。
だから、1回目観た時は、この作品は何が言いたいか全然わからなくて、深みの無い作品だなぁと感じたんですよね。
ただ、2回目以降観るうちに、この作品はそんなことが言いたいんじゃなくて、
辛く苦しい戦時中の、その「日常」(ここ大事)の中で、強くたくましく生きてきた人々の生活から、平和しか知らない現代人が学べるものは何なのか、っていうことなのかな、って思いました(あくまでも個人的解釈)
ここで一旦スッキリするんですけど、後々、でもそうなると…っていうモヤモヤが発生するんですけどね。それは後ほど。
とにかく戦争物を扱うことに対する固定概念を打ち砕かれた。

オープニングは、めっちゃ好きでした(そりゃ大阪3回ともここでまず号泣するぐらいなので笑)
遊園地の面々が踊ってるシーンも好きだし泣いたしで忙しかったけど、1番好きだったのは正彦が清美さんを想って歌うところ。
あの歌本当に好きだったし(悲しいけど)、河合くん難しい歌だったって言ってたけど、河合くんの歌上手いなーって1番実感出来たところだった。めちゃくちゃ泣いた。
東京で観てる時はどうやら私の視野が狭かったので、清美さん出てきてるの全然観てなかったんだよねぇ…。
大阪で気づいて「清美さんんんんん」って泣いた(泣いた話しか無いのか)(無いですこの後延々と)

そして現代パート。
飄々としてるマサヒロな河合くんハマってて良かったね(これはまぁ昭和パートでも言えることだけど)
割と早口な難しめのセリフ(遊園地の今後についての)をほぼ噛まずに言うので「すごいなー」って思ってました(バカにしているわけではない)
だって「業務形態変更後」とか「人員削減のプラン」とか、日常で言い慣れないじゃん。笑
ただ早口過ぎて何言ってるかわかんないとこも最初はあって…何で観覧車に乗るのそこまで嫌がるのかわからなくて、逃げ回るマサヒロがただの高所恐怖症の河合くんにしか最初は見えなかったんだけど笑、2回目か3回目で「休園中の遊園地の観覧車なんかおっかなくて乗れねぇよ!」ってやっと聞き取れて、「あぁ、そりゃそうだな!不安で乗りたくないわな!」と納得しました。
ところでセリフ書いてて思い出しましたが、終始やたらと江戸っ子っぽい口調のセリフ多かったの何でなんですかね?
もっと自然な台詞回しでも良かったのでは…バリバリの現代人感が若干薄れてた気がします。
河合くんを軽々持ち上げる榎木さんカッコよかったなー。
「ちゃんと飯食ってるか?」って言ってて、そんなに軽いのか…ちゃんとご飯食べてくれよ…と思ってました(お母さんか)
「食ってるよ!!」て言ってたけどね。


そして現れる正彦。
最初2回、席がだいぶ後方だったので、やたらと照明当たってそこだけ光り輝いて現れる正彦が、CGか何かかと思ってたんだよね…笑
まぁそんなことはさておき正彦に入る河合くんのキリッとした表情好きでした。
声のトーンも低くなるんだよね。そこも好き。
でも、軍服より洋服が似合うね?河合くんは…笑

そしてタイムトリップして昭和パートへ。
遊園地で暴れ、ショウヘイといざこざを起こし、マツジさんユキさん登場で「正彦」と勘違いされる。
この時の怒り・混乱とコメディっぽい動きの緩急は河合くんらしいというか、さすが河合くんでした。
けど、「惜しいー!マ・サ・ヒ・コじゃなくてマ・サ・ヒ・ロ!まぁ1文字くらいいっか」は未だに腑に落ちない!こまかすぎるけど!
なんで1文字くらい良いの!?良いわけなくない!?
そしてやって来る空襲。逃げ惑う人々。
ここのハルちゃんとのやり取り(「今何年だ!!」の辺り)のリズムと疾走感好きでしたねぇ。
音楽ともバチッとハマってて。
そして活弁士の語りが入り2度目のオープニングのような流れはゾクゾクしました。
が、東京の時はいしのようこさんの語りがあまり聞き取れず、結構ガッカリしたポイントだったのですが大阪ではしっかり聞き取れた。
ということは、何?音響の問題だったのかな?
東京の時からもうちょいわかりやすくして欲しかったなー。

そして状況を飲み込み混乱するマサヒロ。
ここでも私は江戸っ子感ぽいのが溢れる台詞回しが気になって仕方なかったけど、まぁそれは良いか…。
そして再び現れる正彦。
「夢なんかじゃない」の後に勝手に「全て現実さ」が脳内再生されたえび担少なくないと思う笑
そして操られて隣町まで行くシーン(だったと思うけどもしかしたら手紙届けに行った時かな?)に私が観た公演で1回だけ側転したんだよなー
最初に観たのがそれだったから毎回かと思ったらそれから1回も私が観た公演には無くて、何だろあれ?ラッキーだったのかな?笑

そしてケガして帰ってくるマサヒロ。
松葉杖渡されてるマサヒロ。
あれには結局何の意味が…?
ショウヘイの、「(憲兵に)勘ぐられるぞ!!」が必要だったのかな?
よくわからなかったけど、とりあえず松葉杖ついてるんだからそこもうちょい徹底して欲しかったよねぇ、河合くん。
何度も「いやそっちの足ケガしてんでしょ!」って思う時があったよ…?

子役の子たちと軍人ごっこしながら入ってくるとこからのショウヘイの、お兄ちゃん感めちゃくちゃ好きでした。
というか、終始ショウヘイは好きしか無かったんだけど。
そして子役たちの可愛いことよ…。
スエコ可哀想だったけど…。
そしてスエコの家のことを子どもたちいなくなってからみんなに打ち明けた時のショウヘイの悔しさと怒りに満ちた演技好きでした。

トリッパー劇団は、毎回どんな気持ちで観ていいかあんまりよくわからなかった…笑
いや楽しかったんだけど…。
千穐楽公演、キムタクネタが出てきて、これはまさか河合くんモノマネするやつか!?と思ったら榎木さん出てきて「タクヤです」は度肝抜かれたよねw
そして結局振られる河合くん…まさかここでモノマネ見れると思わなかったのでちょっと気持ち沸いたけど、なんかね…クオリティがアレだったよね…あ、ごめん。笑
最後に劇団の3人が「A.B.C-Zを全力で応援します!!」って言ってくれたの嬉しくてウルウルしちゃったなー。ありがとうございました。

この後もう少しで戦争が終わると気づき吹っ切れるマサヒロですが、「ズル賢く生きてやる」から「なんとか生き抜いてやる」に変わったのはなんでだったんだろうね?
でもここで、「マ・サ・ヒ・コとして生きる」ってセリフがあるんだよねー。これ最初聞き流してたんだよね。まぁその話も後ほど。

未来の占いのシーンは、私が観た回はずっと「未来では何が流行ってる?」だったのに最終日だけ昼も夜も「何の食べ物が流行ってる?」で、昼公演で一瞬きょとんとした河合くんかわいかった。笑(どこまで打ち合わせ済か知らないけどね。演技だったとしても可愛かったよ)
そして昼で「色々あるよ…パンケーキとか…」って言って、夜も「パンケーキとか…」って言った時、バリエーション無いのかよ!って心の中でツッコみました。笑

その後始まるディーノさんのショー。
お手玉で、めちゃくちゃ距離伸ばした時にはハルちゃんが暴投してマサヒロに当たる(もしくは飛んでっちゃう)ってのが流れだったのに最終日、きっちりディーノさんに届いてお手玉成功するの普通にビックリして「おぉ!」って言ってしまった。笑
そして最初からだけどハルちゃんのピッチングフォーム結構綺麗だったよね。

そして憲兵が登場するわけですが…。
何度観てもわからなかったのが、最初の憲兵のシーンでショウヘイが言われる言葉の数々。
結局ミナト遊園地から誰も出征していないのは何故なのか?マツジさんは何をしていたのか?何に対してショウヘイは怒っているのか?
まぁそれは「何か手を回しているのだろう」と無理やり納得させるとしても、「貴様の家(山ノ内家)が我が軍において多大な功績をあげた」とは一体何ぞや!?
ただの遊園地経営者一族ではないのか?それが分からないまま物語進んで良かったのか?
というか、結局マツジさんのとこに赤紙来ちゃうし、ゆくゆくはショウヘイのとこにも来るので、わからないままでも良かったのかも知れないけど、じゃあ気になってモヤモヤするあのセリフ必要だった??
寅次さんが「事業主は兵役免除じゃなかったのかい?」というセリフに私はビックリして、私の勉強不足だけどそんな事実(免除の)があったとは知らなくて、ただそれは恐らくマツジさんの言う通り戦況が逼迫してきて免除は無くなったのだろうけど、元々事業主が免除だったのならマツジさんより先にショウヘイに赤紙が来るのが自然な流れであって、それなのに先にマツジさんのとこに来たってことはよっぽど山ノ内家(なのか遊園地なのかショウヘイなのか)を守りたいマツジさんは相当のことしてると思うし相当力持ってると思うんだよね。軍に対して。
それを匂わせるだけ匂わせておいてわからないままなのめっちゃモヤモヤしたままなんだよなー。

あと気になるのが、ディーノさんのショーより前のシーンでマサヒロと寅次さんが観覧車の話する場面があって、「電力の供給制限があるから動かせない」って言ってたのに、憲兵とマサヒロがやり合ってるところに古賀さんと一緒に入ってきたマツジさんが、「いよいよ、電力の供給制限が始まる」って言ったの結構矛盾感じるんだよね…。
憲兵に罵られてる時にショウヘイが「観覧車はお達しの通り電源を落とし…」みたいなこと言ってたから、観覧車は敢えて先に止めてたけど、今後は他の電動の遊具も一切ダメだってことなんだろうけど…。
でもセリフの流れだと電力制限2回始まることになるじゃんね。
ずっと制限だったけど完全に止められる、とかならわかるんだけどさぁ…。

まぁ重箱の隅ばかりつついていても仕方ないので話を進めると、マツジさんのところに赤紙が来たことがわかり、遊園地閉園の決断をする。
食ってかかるショウヘイ。
ここのショウヘイの怒りに満ちた表情・演技、辰巳くん流石でした。
最終日とか、既にだいぶ泣いて抑えられなくなってたよね。
ただ私は上記のモヤモヤがあった為、最終日は爆発する辰巳くんの感情に突き動かされて一緒に泣いてたけど、それまではモヤモヤが勝ってました…。
ショウヘイは、マツジが何をしたことに怒っているのか…教えてくれよ…。
このモヤモヤが解消される、もしくは生まれない脚本ならもっとこのシーン感情移入出来たのに!!と思うと悔しいところです…。
想像力を働かせろってことですかね?

今、これでも私残ったモヤモヤしか書いてないので、最初の日なんかもっと気になること多すぎて全然感情入らず観てたんですけど、
流石に一幕最後のユキさんの歌は1回目から感動したし号泣でした。
純名里沙さんの歌があまりにも素敵すぎて美しすぎて!!さすが元宝塚は格が違う!!

歌声の美しさ、歌の力強さにこんなに感情動かされたの初めてかも…。
鳥肌立ちまくって、恐らく不安でいっぱいなのに自分にも言い聞かせるようにまぁちゃんに「大丈夫、必ず帰ってきます」と言える強さ、身重だし、ほんとは他人を気遣う余裕なんか無いはずなのに「心配してくれてありがとう」と言える強さ、そこにも感動してめちゃくちゃ泣きました。
初回観劇の最初の泣きシーンはここでした。
そして末路がわかってるからこそじぃちゃん(マツジさん)を止めたいマサヒロ、止められなかったことに悔やみ苦しむマサヒロに感情移入出来たのは2回目からでしたが、河合くん本当に毎回泣いてましたね。
このシーンでマサヒロの絶望の中で一幕が終わるの結構辛かったなぁ…。

 

そして二幕。

ちょっと飛ばしますが、疎開するハジメちゃんの為に手作りの遊園地を披露することを決める遊園地メンバー。

溢れ出るアイディアに沸き立つマサヒロ。

この辺が、この時代で一旗揚げてやる!の生き方のひとつだったのかな。

ワクワクして盛り上がるマサヒロ良かったのですが、まぁ1つだけ残ったモヤモヤを言うなら、着ぐるみ作るほどの材料をどうやって用意したのか、ってことですよね。

食べ物もままならないご時世に?

うん、まぁ、仕方無い。解決できない疑問だし。

 

そして手作りの遊園地のお披露目。

いやもうとりあえず寅吉がかわい過ぎてだな!

自分も楽しみたいのに「従業員の家族だから」スタッフに回り、渋々ながらディーノさんの手伝いしてる時も可愛かったし、

寅次郎侍のシーンで、「傍を離れるんじゃないぞ!」の相槌の「あーいー」がもう…毎回結構「あーいー」待ちしてる私がいました。笑

そして、例の、マサヒロとショウヘイ(というか河合くんと辰巳くん)のダンスショー。

いやもう感情がついていけてなかったのよ私。

そうです私はジャニオタです。ジャニーズの河合郁人のファンでこの舞台観に行ってるんです。

が、しかし…このシーン要ったのか?笑

っていうかマサヒロは現代でダンスやってた可能性も無いとは言い切れないとして、昭和の超頑固で堅物なショウヘイ、ダンス出来すぎやろ。

ショウヘイが最終的に協力してくれたというのは、ハルちゃんの説得があったから、納得出来るんだけど、ダンスと歌のクオリティおかしいやん…笑

なんか、外部舞台じゃなく、ジャニーズの舞台観てる気分だったよね。(無理やり感含めて)

別にそんなにオタクに媚びたシーン無くても良かったのでは…。

と、まぁ、私は媚びられてる側のオタクなので楽しい気持ちももちろんある反面、めっちゃモヤモヤしながら毎回観てたんですけど、最終日にね、やっと気づいちゃったんですよ…2人のダンス見ながらめっちゃ楽しそうに踊る子どもたちに!

ずっと2人しか観てなかったから知らなくて!

ハジメちゃんとか、振りほぼ完璧なんですよ!

それがもう、くっっっっっそ可愛くて!!!!

最終日にようやくモヤモヤどうでも良くなりました!楽しけりゃ良いじゃん!(良いのか)

途中で踊りながらハジメちゃんと辰巳くん向かい合うとこあったんだけど、あれ絶対辰巳くん毎回たまんなかったと思う。笑

気づいてからの最終日2公演は、ほぼ2人観ずに子どもたち観てました。笑

あと河合くんの綺麗なハイキック毎回観れたんでそれも嬉しかったです(結局ただのオタク)

ただ河合くんの白スーツのパンツはもうちょっと細身な方がカッコよかったのになって思ってます(細かい)

 

そしてスーパーまぁちゃんと怪人ショウヘイの対決シーン。

ここは、手作りの遊園地らしいし、ハルちゃんに説得されたショウヘイもこのくらいは協力してくれるだろう、と思えたので全然良かったんですけど。

観てない公演は知らないけど、最終日、絶対辰巳くんめっちゃふざけたよね!!笑

いつもがに股(というレベルではないが笑)で変な歩き方するだけだったのに、最終日昼公演、手が両方ピースで…。

私、何よりもそれに観客が気づいた時の、私の近くの人の「……っ!!カニ……!!」って呟きが超絶ツボで!笑

そんなに息飲んで呟かないでよ!!笑

しんどいしんどいと思ってたら、人質に取った寅次さんにカニの2本指を突き刺すショウヘイ…ツボ押しみたいになってんぞ…と思って観てたらまさかの感染(?)して手がカニになる寅次さん!!

えーもう嘘でしょーやめてやめてやめてーと、笑いが止められなくなり…。

チラっと気づくも、見てないフリして平常心で話を進めようとマサヒロがんばってるのに、客席が全然笑い止まらないからか結局吹いちゃったし。笑

 

そんで夜公演もね。昼があったから何かやるだろうとは思ってたので、昼ほどの衝撃は無かったけど、あれは何だったんだろ?動きはよくわかんなかったけど、とにかく手を触れなくてもマサヒロにも攻撃出来るし、寅次さんも人質に取れるし、寅次さんのこと操れるし…(操り人形的な)

ただ寅次さんの操られ方が激しすぎて、途中からショウヘイが合わせにいってたよね、あれ。笑

そんで結局夜もマサヒロ吹いちゃったし。笑

ショウヘイ、あんまり笑いのシーンが無いからって、ここぞとばかりに全力でふざけるのやめて欲しかったです。あのカニは今思い出しても笑える。笑

途中でスエコに「いつもと何か違う!」って言われて「俺だってやりたくてやってんじゃねぇんだよ!」って言ってたけど、それ嘘ですよね?笑

 

あと、東京の時からずっと辰巳くんがやってた怪人ショウヘイの笑い方、あれ、河合くんのモノマネだったのね。笑

東京の時全然わかってなくて、大阪のカテコでモノマネするの聞いて、あぁこれだったのか!!とようやく気づきました。

 

もう2人の話は良いか…。笑

その後登場、ミナトちゃん!

着ぐるみのモヤモヤはあるけど、めーっちゃ可愛かった!!

ハルちゃん声めっちゃ可愛いよね♡

恐る恐る階段降りるのも可愛かったし。

「間違ってなんか…ないわ!!!」のとことか。

「世の中はそういう風に出来てるんだぞ♡」とか。

「永遠なれー!!」とか。

あれ心奪われなかった人いる?

あの、ピュアピュアでかわいいかわいいミナトちゃんの前では、変な寸劇繰り広げて「ごめーんね」って握手して帰ってく2人がなんかただのバカなおっさんにしか見えな…あ、ごめんなさい。笑

 

そして楽しかった遊園地タイムを終えて、再びの憲兵さんシーン。

もうここのハジメちゃんには初回から毎回毎回ほんとに泣かされた!

大体子役に弱いんだよなー。

ただ、子どもたちを傷つけるなって言いながらも、お父さんも間違ってないんだって諭してくれる寅次さん素敵でした。

あの時代、みんなそれぞれが自分の正義を信じて必死に生きてるってこと伝えてくれて良かった。

憲兵さんはどの作品でもどうしても大なり小なり悪役になりがちだけれど、その当時悪意があって憲兵として生きてた人の方が少ないと思うし。(当時を生きてないから、居なかった、とは断言出来ないけど)

 

そして最後に子どもたちで歌う「故郷の空」で号泣…。みんなかわいかったし寂しかった…。

 

そして再び現れる正彦、そして手紙を持って清美さんの元へ行くシーン。

あのおじいちゃんめっちゃがんばってくれたよねぇ…まさかマツジさんだったとはねぇ…。笑

A.B.C-Zの振りをやってくれた時もあって、最後はそれの全部乗せで…知らない人には意味不明なシーンだったと思うけど、ありがとうの気持ちです。

 

そして清美さんとの再会シーン。

私ここもね、最初ずっとモヤモヤしてて。

彼自身はあくまでも「マサヒロ」であって、正彦に頼まれて清美さんの疎開先に行っている。

でも、お母さんに聞かれて、少しためらって「山ノ内…正彦です」って名乗る。

その時点で、清美さんに縁談が決まっているのはマサヒロは知らないんだよね…そうなると、「正彦です」と再会してしまうと、「帰ってきた!祝言挙げましょう!」ってなる可能性も大いにあるのに、なんで「正彦です」って名乗るの?

遊園地で生きて行く覚悟はあったかも知れないけど、もしかしたらその遠く離れた地で清美さんと暮らさなくてはならなくなるかも知れないのに、そんな覚悟あるの…?って。

でもまぁここは、一幕で「マ・サ・ヒ・コとして生きる」って言った台詞が繋がってるのかなぁ…?って途中で思って…まぁ半ば無理矢理ではあるけど自分を納得させた。

それからはこの後の清美さんとの悲しい別れにも感情移入出来るようになりました。

正彦が乗り移って一瞬で顔も目も声も変わる河合くんの演技良かったです。

「約束を果たせなくて、ごめんなさい」の台詞とっても切なくてグッと来てたんだけど、まさかの最初は台本に無かったというのが大千穐楽のカテコで明かされましたね。

河合くんのアドリブというわけでも無かったようですが、台詞の追加を知らされずに舞台上で突然それ言われたらそりゃ清美さんもグッと来ちゃうよねぇ。

 

命懸けで綴った手紙が、届かなくても良いんだって言い切る正彦めちゃくちゃカッコ良かったです。

 

そしてマツジさんのシーンへと移る。

子どもの名前を考えていて、その一瞬だけが「人間たらしめてくれる」という台詞は、戦争の悲惨さを物語っていましたね。

そして戦友の男性が「自分にも娘がいますから!」っていう台詞、これ東京では無かったような気がするんだよね。

みんな自分の大事な人を故郷に残したまま辛く悲しい戦いをしている。

このマツジさんの最期のシーンは、なんなら全編通して一番戦争の悲しさを強くあらわしたシーンだった気がします。

 

そしてユキさんが出産、そこへ届くマツジさんの訃報、帰って来たスエコのお父さんとマツジさんの手帳。

いやもう泣きっぱなしだよね。笑

全てを知り、産まれた子どもの名前を受け取り、「スエコちゃん、お父ちゃん帰ってきて、良かったねぇ」って言うユキさん立派過ぎて、強すぎて、本当泣きました。

ユキさんここから1人でマコト育てて、壊滅した(と思われる)遊園地立て直すんだよ。本当カッコいい。

 

そしてここで始まるハルちゃんの桜の歌…。

惣田紗莉渚ちゃんとっても歌上手かったです。

公演重ねるごとに涙でボロボロになってたけど、全くそれに引っ張られず最終公演までずっと、とても綺麗に立派に歌い上げていました。

その最中にショウヘイの元に赤紙届くもんだから、もらい泣きしたよねぇ…。

 

その後の相撲シーンは、遊園地のショータイムに続く、分からないシーン。笑

ついさっきまでこっちはハルちゃんの歌で泣いてんだよ!

2人のイチャイチャどんな気持ちで観ればいいんだよ!笑

まぁ、こういう時間を経て少し2人がわかり合うというか、仲良くなった上でショウヘイはマサヒロに遊園地を託して出征していくっていう流れが必要だったのかな、ってわかってはいるんだけど…。

最終日昼公演で、わちゃわちゃしてるのなかなか河合くんやめなくて、うつぶせになったままクルクル回る…何て言うかな転がってるんじゃなくて、水平に回ってるの…ルーレットみたいに?あれ延々やったの、ショータイムのカニでバカウケした辰巳くんに対抗したかったんじゃないの?って思ったよね。笑

 

そして夕暮れで2人で語り合うシーン。

観覧車に乗ったことないって打ち明けた時、「でも、いいんだ。乗ったことはないけど大好きだからな」ってショウヘイが言う台詞がほんっとーに大好きだった。

とっても温かい気持ちになれて。

それをマサヒロらしく茶化して、次に動かすときに乗るって決めるショウヘイに「誰と?」ってはやし立てる流れも、まぁちょっと一部激しめだったけど笑、全体的にほっこり温かいシーンで大好きだった。

遊園地を託すところからは切なかったけど、2人の間に少しだけ生まれた友情がやっぱり温かかった。

 

そしてみんなが出てきてハルちゃんがショウヘイに何か言いたくて言えないシーン。

みんなが空気読んで去っていく中、その場を離れないディーノさん。

千穐楽のカテコで、みょーちゃんさんが、「ポスターの写真の大きさと自分の出番の多さが合ってない」って言ってて、この、良い雰囲気の中で自分だけ延々居座るシーンの時、いっつもポスター思い出してたって言ってて、後からポスター見てめっちゃ吹いたよね。笑

全然気づいてなかった!ほんまにディーノさんだけめっちゃ小さい!!笑

遊園地メンバーに入れてない!!笑

あれからここ数日、ポスター画像見る度にニヤニヤしてます。笑

 

 そしてショウヘイとハルちゃんは一緒に観覧車に乗り、トメさんの語りで見守る遊園地メンバー。

ミナトちゃんの頭を取った辺りまでは、トメさんの語りが当たっていたけれども、

最後は違ったから、ハルちゃん泣いてるんだよねぇ?

結局、ハルちゃんは何を言われて泣いたの?

この辺りがよくわからなくてねぇ。

私は、ショウヘイが、夕暮れのシーンでマサヒロに赤紙が来たことを明かして遊園地を託し、

そこにみんなが出てきて、そしてハルちゃんがショウヘイを観覧車に誘った、という流れで、

みんなが一旦出てきたことで、ショウヘイの元に赤紙が来たことをみんなに告げた明確なシーンは省略されたと捉えてるんですけど。

だからハルちゃんもそれを知って観覧車に誘ったと思ってるんですけど。

違うのかな?観覧車の中で聞かされたってことなのかな?

まぁその方が、観覧車に誘う時は割とニコニコした感じなのに、観覧車の後はずっと悲痛な面持ちのハルちゃんも説明がつくもんなぁ。

ただ、じゃあそれ以外のメンバーが、ショウヘイに赤紙来てるって知ったの、いつ?

みんなで観覧車を見守ってる時は、マサヒロ以外知らないことになるの?

それならマサヒロもみんなと同じようにヘラヘラワイワイしてるの不自然じゃない?(マサヒロなら有り得るか…?)

そして、ずっと想いを言えずにいたのに、赤紙来たことも知らずにこのタイミングで急にショウヘイを観覧車に誘えたハルちゃん何でなの?ってことになる…。

「観覧車誰と乗るのか」ってはやしたてて騒ぎまくるマサヒロの声聞こえてた、とかじゃないよね?そこまで想像力働かせないといけないのか??

というわけで、この観覧車シーンは、唐突な曲調の音楽もあり、ちょっとポカンとするシーンでした。

誰か答え教えて欲しい。

 

ただこの後のシーンはだだ泣きでした。ハルちゃんの涙に誘われる…。

「どうしても、行かなければいけませんか?」と言うハルちゃん。

その先の言葉を強い口調で遮り続けるショウヘイ。

ぐっと飲み込んで「ご武運を…」と言葉を絞り出すハルちゃん。

強いね。ハルちゃんも強い。大好きだよ。(急に)

そして、ハルちゃんに言わせないように耐えていたのにこらえきれずハルちゃんを抱き締めるショウヘイ…。

1度抱き締めてから、もう1度強く抱き締めるショウヘイ。

何度もためらいながら背に手を回すハルちゃん…。

切なすぎて…。

 

ショウヘイは、多分、帰ってこられない覚悟をしてたと、私は思うんですよね。

幼馴染はみんな戦地で散っていったと言ってたし、兄も戦死してしまった。

そして「靖国の桜の元に行けるんだ」という台詞からも、彼は死を覚悟している。

だから、ハルちゃんの言いたいことわかってるし、自分も同じ気持ちだけど、敢えてそれを言わせなかったんだと私は思っています。

気持ちを確かめ合ってしまったら、自分が帰って来られなかった時、苦しめることになるから。

ハルちゃんの幸せを想って…。

ショウヘイ…男だなぁ…。

 

そして出征のシーンのユキさん。

ショウヘイには、「帰ってきてください」って言ったけれど、

子どもたちの「もうショウヘイ兄ちゃんに会えないの?」という質問には、

「また会える」とか「帰って来るよ」とかは絶対言わなかった。

それが軽率な慰めでしか無いと身をもって知っているから。

代わりに、「みんなを守るためにここを出て行ったのだから、くよくよしてたらショウヘイさんに叱られちゃうでしょ」と言って聞かせる。

これは本当に…リアルというか…いや、リアルかわかんないよ、当時の人たちがこういう時をどんな思いで過ごしていたか知らないからわかんないけど、

戦時中色んな経験を積み重ねた人たちの、リアルな感じが、したんだよね。

でもやっぱり帰ってきて欲しいから、ユキさんの振る舞いも立派で泣いたけど、

ディーノさんの「待ってるよ!戦争終わったらまた遊園地やろうね!」という言葉にもめちゃくちゃ泣いた。

 

しかしながらまたここで沸き起こっていた私のモヤモヤ…(まだあるのか)

あのね、ショウヘイを見送る時、率先してマサヒロが「山ノ内ショウヘイ!万歳!」って言うシーンがあって。

これがもう、とんでもない違和感で。

マサヒロは、正彦として生きて行く決意はしたかも知れない。

でも、だからと言って、あくまでもマサヒロは平成を生きてきた現代人だ。

戦時中でもやりたいことはやるし、気に入らなければ憲兵は睨みつけるし殴りかかる。

更に、マサヒロはマツジさんの末路は知っていたけど、ショウヘイがどうなったのかは知らなかった。

と、いうことは、悲しい結果だって可能性として考えられる。

1年近く(多分)この時代で暮らしていて、出征時の「万歳」の意味を知らないとは思えない。

この時代の人たちが「万歳」で送り出すのは、そういうものだったのだから悲しくても辛くても違和感は無いけど、マツジの時に泣いて喚いてまともに見送れなかったマサヒロが、ショウヘイに対して率先して「万歳」って言えるのは何故なのか…?と。

これを、ずーっと思ってて、どうしても1番のモヤモヤで拭い切れなくて、最終日の夜公演、本当の大千穐楽を観ていた時に、ようやく思ったんですよね。

泣きながら「山ノ内ショウヘイ、万歳…万歳…」と繰り返すハルちゃん。その声が涙で消え入りそうになる。

それを救い出すかのように、マサヒロはそれに続けて言い始めてるんだ、って。

観ているこっちもこの辺り感情ぐちゃぐちゃなので、全然流れで観られてなくて、

ハルちゃんの万歳、切ないなぁ……えっ!マサヒロが万歳!?何で!?

ってずっと別々で観てたんだけど、あぁ、そうか、繋がっていたのか、と。最後の最後にようやく気づけて、嗚咽を抑えなければならない程泣きました。

まぁ本当にそういう意味なのかわからないし、私も出来るだけモヤモヤ残したくないから、気づいた少しのことをこじつけて解決させてる節はここだけじゃなく他の部分でも多々あるけども、もう私が観てそう思ったのだから、それでいい。

 

そして、花道を歩いてショウヘイが去っていくシーン。

1度だけ、とても花道に近い座席の公演があって、間近で観たけれど。

覚悟と、決意と、辛さが混ざったあの表情は、忘れられません。

完全に彼はショウヘイでした。素晴らしい演技だった。

 

もうこのシーンはね、観客もだけど演者もみんな泣いてたね。

河合くんは手で抑えたりとか一切せずずっと前向いてたけどずっと涙流れてたし、

最終公演でトメさんとかも涙拭ってるのに気づいて、余計グッときちゃった。

去った後泣き崩れるハルちゃんに、とっても優しい声音で「しゃんとおし」って言うシーン好きだったなぁ。お母さん…。

 

そして物語はクライマックス。

最初観た時は、マサヒロの決断にとっても驚いた。あぁ、そういう展開になるのか、と。

ずっと葛藤してきた、大切なものを守る為に自分が出来る事は何か、というのを、こんな形で見つけてしまうのか、と。

 

みんなと別れる時、寅次さんに「お前さん何か変わったな。死ぬんじゃねぇぞ!」と言われ、寅吉に「今の聞いたか?経営者には優しくしろよ」って言うちょっとしたニヤリシーンがあったけど、最終公演は寅次さんに言われた時点で河合くん泣いちゃって、寅吉に言うシーン、調子乗ったマサヒロじゃなくなっちゃってたね。笑

 

そして走り出すところからのBGMが…マサヒロとショウヘイのショータイムの時の曲で…。

あんなに楽しかったはずの曲がこんな辛く激しいクライマックスに来るとはね…悲しい。曲がピッタリハマり過ぎてて余計に。

遊園地に戻って電飾を点灯させる瞬間も、何度見てもとても悲しかったです。

だって、あの遊園地があんなに綺麗にキラキラになるの、そこが初めてでしたよね。

現代パートでも遊園地は休園中だったから。

あんなに悲しくて美しいシーン無いよなぁ、って。

法被振り回しながら「俺が守るんだ!」「おい!こっちだ!」って喚くシーンは、河合くんとても迫真の演技でした。怖いくらいでした。

 

ラストの現代パートは、お婆さんになったハルちゃんの、「また、遊園地を、みんなを、守ってくれるんでしょう?」の部分だよね…こんな素敵なラストある?

毎公演、ここで最後の涙を流してました。

最終公演だけは、最後現代の遊園地の社員と寅吉さんと並んでワイワイ話しながら暗転していく中、最後にピンスポで抜かれる河合くんが消えていくのを観て、あぁ、これで、初単独主演、やり抜いたんだなぁ、と思ってそこでも泣いて、カテコも1回目は泣いて、大変だったけどね。笑

孫がショウヘイそっくりってことは、やっぱりショウヘイ帰って来たって思って良いんだよね?そこは素直に受け取って良いよね?

ハルちゃんが桜の花が好きになってたら良いなぁって思います。

 

ヤバいこんなに延々書くつもりじゃなかったけど…でもまだ書くね。

 

 

総じて言うと、9割のモヤモヤは解消して観終えました。

ショウヘイ出征時のマサヒロの「万歳」を解決出来たのはとっても大きかった。

これでも、時代考証的なこととか、年齢設定の違和感とかそういうのは解決を諦めて捨て去って観てました。もうそんな細かいことまで言ってられない!と思って。

この記事に書いてる残ったモヤモヤは、それでも捨て去れなかった部分と、解決したけど印象的だった部分だけです。

あと、もう1個言うとすれば、コメディ要素な部分を入れようとし過ぎに私には思えた。

公演前の雑誌かラジオかのインタビューで「戦時中の辛く悲しい毎日でも、当時の人たちは日常生活を送っていて、楽しいことも嬉しいこともあったはずで、それがわかる脚本になってる」というようなことを2人のどっちか(多分辰巳くん)が言っていて、それは確かにその通りだと私も思うので、

いくら戦争物だからってコメディがあっちゃいけないわけじゃないし、日替わりのアドリブが入る各シーンとか、ショーのシーンや相撲のシーンや、普通に面白かったものや、まぁいいかって思える部分がほとんどなんだけど、どうしても2つだけ許せなかったとこがある。

1つは、ハジメちゃんが寅吉とスエコに疎開することを告げるシーン。

疎開することになった」って言った後、マサヒロの指差しでスエコがトライアングルをチーンと鳴らす。

あそこは、疎開してバラバラになってしまうことを寂しいな、って思いたかったし(観客として)、そこでオチみたいな音鳴らされると「えっ?」ってなるし、周りからは笑いが起こるしで、なんか違うなって思った。

もう1つは、マツジさんの遺品の手帳からユキさんが子どもの名前を探し出すシーン。

書き連ねられた名前を読み進めていく中、「見つけた…!マコト…!!」っていうシーンで、マサヒロの「正解!」って、要る!?

マツジさんが最後にユキさんに残してくれたメッセージなんだよ?もう届かなかったかも知れないそのメッセージを必死で大吉さんが届けてくれたんだよ?

そのメッセージに辿り着いたことに感動して泣けてきてるのに、「正解!」って言われて、言われるだけなら無視するから良いけど(私が)、周りの観客がどうしても笑っちゃうんだよね。コメディっぽくするから。

冷めるわ。

ここまでに書いた、残ったモヤモヤ全部無視するとしてもこの2つは私は許せなかった。初回から1回も笑えなかった。

コメディな空気にはそれ相応の使い方があると思ったな。

 

あとねぇ(まだ言う)

根本的なことで申し訳ないけど、マサヒロのキャラ設定がわからなかった。

最初の現代パートで敢えて「ボンボン」という言葉をチョイスしているくらいなので、何も考えていないただ家系として遊園地を受け継いだだけのボンクラ息子として描きたいのかなぁ、と受け取っていたんだけど、

そもそも、錆びれた老舗遊園地を統合型リゾート施設に造り変えるのって、そんなに極悪非道なのか?という疑問。

寅吉さん(現代)の気持ちもわからなくはないけど、事実お客さんは減っていて、真心だけでは利益は生まれないのも確か。

あの世界にもネズミのテーマパークや映画のテーマパークはあるようなので、そんなのが台頭してきたら小さくてレトロな遊園地は太刀打ち出来ない時代だと思う。

まともな経営も出来ず遊園地が潰れかかっていてどうしよう困ったお手上げ…な状態ならボンクラ息子として成立するけど、きっちり未来を考えて、もしかしたら売却するのかも知れないけどリゾート施設に生まれ変わらせようとしているマサヒロはまともにがんばってる経営者に私には思えた。

そして戦時中へとタイムトリップ。

遊園地を潰そうとした神様の仕打ちかと最初は思うけど実は正彦の未練を救うためだったので、別に罰が当たったわけでは無かったと私は思ってるんだけど、それでもマサヒロは遊園地の在り方を学んで現代へ帰る。

そしてリゾート施設建設を取りやめ、遊園地再建へ向けて動き出す。

というストーリーのつもりなんだと思うけど、果たしてマサヒロは戦時中の人々からそんなに多くを学べたのか??というのが私の大きな疑問。

結局、遊園地を守りたいという気持ちがみんなあるのはわかるけど、実際まずマツジさんがしていたことが正しいのかわからないし(だって何してたかわからないんだし)、他の人たちが具体的には何をしていたのか。

遊園地を愛しているという気持ちは大きかったと思うけれど、マサヒロが目の当たりにしたのはそういう気持ちの面だけなのです。

実際電力制限もあり遊具も取られ、何も出来なくなった遊園地で、ハジメちゃんを送り出すために楽しませようと誰よりもアイデアを出しがんばったのはマサヒロだし、

最後の空襲で遊園地を電飾で標的にすると決め、「遊園地を守るんじゃなかったのか!」と言う寅次さんに「遊園地ってのはただの箱だ!人が動かすんだ!」と叫ぶのもマサヒロだし、

人を守ってこその遊園地だと気づき見事みんなを守ったのもマサヒロです。

最後の現代パートで「遊園地の鑑みたいなお手本経営を学んできた!」って言うけど…実際、戦時中に苦しいながらも遊園地を「みんな」が守っている光景ってほぼ見ていないと私は思うわけで…お手本経営したの、マサヒロだよね?っていうのが私の正直なところ。

いやまぁ結果オーライなので、空襲の遊園地は、場所はダメだったかも知れないけど仲間は守られた(と思う…実際ユキさんもマコトもハルちゃんも寅吉も無事だもんね)し、現代の遊園地も再建されるんだから、誰がどう教えたとか学んだとかどうでも良いと言えば良いんだけど、結局は最初から最後までマサヒロのポジティブでアグレッシブなところが功を奏しているだけなのではないか…という引っかかりがぬぐえませんでした。

何が言いたいかというと、この記事の前半で、現代人が当時の人々の生活から学べるものは何なのか、ってことがこの舞台の言いたいことかな、って途中で思ったって書いたんですけど、結局一番強くたくましく生きてたの常にマサヒロじゃないのか、って思うってことなんだよね。

となると、このストーリーが言いたいこと、主題は何だったのか?っていう…。

薄目でストーリー見れば流せるんだけど、繰り返し観て深く考えれば考えるほどモヤモヤしました…。笑

まぁ言いかえると、ここも、こういうストーリーのタイムトリップものは、最初主人公はトリップした先で何も出来ない情けない人物なのが、周りに育てられ成長し、強くなって帰ってくるものだという、私の固定概念が打ち砕かれたってことではあるよね。

…で?この作品の主題は…??笑

 

そんなわけでトータルすると、とっても素晴らしい素敵な舞台でしたー!いぇーい最高ー!!とは、実は思ってない。 (「実は」もくそも無いわな。こんだけ書いて)

河合くんの初単独主演作品がもっと深みのある作品であれば…という思いも実は拭い切れない。今頃言っても仕方ないけど。

ただね。

悪いことばっか書いて非難したいのかと言うとそうではなく。

河合くん初めての座長で、本当は重圧とかいろいろあったと思うんだけど、

お稽古時点から、本人も楽しいー!って言ってたし、他のキャストさんのインタビューやSNSからも座長のことちょこちょこ出てきて、本当に和気あいあい楽しくやれてそうだなーって伝わってきてたし、

最終公演のカテコで、全キャストさんの挨拶あって、辰巳くんの音頭でみんなで河合くんの笑い声のモノマネ(笑)してるの聞いた時にね。(シュールだったけど)

あぁ、河合くんは、本当に温かくて素敵なカンパニーに出会えたんだなぁ、って。

河合くんの初座長が、このカンパニーで良かったなぁ、って心底思えました。

 

そして辰巳くん。

もちろん辰巳くんの存在は知っていたものの、お芝居観るの初めてだったんですけど。

こんな素晴らしいお芝居する人だったんだ!!って、驚きました。

河合くんが尊敬するの分かるよ。

そして、最終公演のカテコで他のキャストさんみんな「座長と辰巳くんが…」とか「2人が…」って言っていて、でも辰巳くんは最初の方の公演からずっとあくまでも河合くんを座長として立ててくれて接してくれていて、そして河合くん自身は「僕は何もしてません」って謙虚で、本当に良いカンパニーだし、きっとずっと辰巳くんが隣で支えてくれたんだろうなぁって思いました。(最早誰目線なのか)

河合くんが初めて1人で座長を務める公演で、隣に辰巳くんいてくれて良かったなぁって思うし、だからこそ河合くんはいつもカテコで堂々と最後に1人で紫の照明で登場するし、それ観てこっちも嬉しく誇らしくなれたんだなぁって思います。

 

ただ、まぁ、自担である河合くんをはじめ、辰巳くんも他のキャストさんも再演したい!と言ってて、終わらせたくないからとカテコの最後の言葉もブログも徹底している中、河合担である私がこんなこと言うのもアレですが、誤解を恐れず言うと、実は私は再演はそんなに強く望んでいない。

もちろん不満ばっかりあるからこんなこと言ってるわけじゃなくて、素敵な部分もいっぱいあるけど、公演期間中から、そもそもが私にとっては不思議な舞台でね。

 何度も観たい!おかわりしたい!出来る事ならずっと観ていたい!って思う舞台じゃなかった。

ここは、悪い意味で言いたいんじゃなくて、なんか、観た後の余韻が大事な作品というか、次も、次も、って言うより、観終わって、思い返して、噛み締めて、そんな時間が大事だった。

だから、本当は入る回数もうちょい増やすことは日程的には出来たけど、敢えて増やさなかった。

それがキャストさんスタッフさんにとって良いことかはわかんないけど。(単純にチケットは1枚でも多く売れる方が良いわけだし)

「のど自慢」も「えび座」も、「コイベビ」なんか特に、中毒になったみたいに何度でも観たかったし、終わったの本当に辛かったし、ロスも半端なかったんだけど、

今回は、終わって寂しい気持ちはあるけど、ロスってほどではない。

 

そして、何が言いたいかというと、再演を望むというよりは、大好きな河合くんには、この作品と、このカンパニーで座長を務めて学んだことをバネと自信にして、次の作品、次のステップに挑んで欲しいなぁっていう気持ちの方が強い、っていうことです。

 

いやまぁ、再演あって河合くんや辰巳くん出るなら行くけどね?笑

まぁでも再演するなら脚本もうちょっと練って欲しいよね…敢えて目を伏せた年代・年齢の設定の違和感とかも含めてさ…。

 

色々良くないことも言いましたが(言い過ぎ)、素敵な時間の数々を過ごしたことは間違いありません!

ショウヘイ大好きだったし!多分恋してるし!(いきなり)

硬派で堅物で生真面目で、でも本当はとっても温かくて優しい昭和の男感たまらなく好きでした。

これがリア恋ってやつかも知れない!まさかの、河合くんとか辰巳くんとかじゃなくて、ショウヘイに!笑

そんな素敵な男を演じ切ってくれた辰巳くんには、座長の隣に立っててくれたことに重ねて感謝です。

でも繰り返しますが再演望むよりは、次の新しい河合くん、辰巳くんに出会えることを楽しみにしたいと思ってます。(BACKBEAT行くし)

 

 

まだ書くのかと思われそうですが、せっかく観劇したので劇場の思い出も。

ジャニオタになって知った新橋演舞場大阪松竹座という劇場、私行ったことなくて、今えび担してても、今後もあまり縁が無いのかなぁと思っていたのですが、どちらも行けて嬉しかったです。

連れて行ってくれてありがとう。

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新橋演舞場三月限定特製弁当。

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河合くんたちが楽屋で食べたと思われる天重と、特製御膳。

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御膳は桟敷席で頂きました!眺めも良かったしちょっとセレブな気分でした。笑

普段東京に遠征した時って、1人だし食事はどうでも良いと思ってるのだけど、今回は限定メニューのある劇場だし、座席や、幕間にお店で食事出来るなんてこともなかなか無いので、私にしては割と食事にお金使った方です。笑

 

トリッパー劇団の演目。

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限定のラベルのついたお土産は全部買うつもりでいたら想像以上にたくさん商品があったので、後々使えそうな缶入りのゴーフルと美味しそうなお饅頭にしました。

これすっごい記念だね!お饅頭の箱の帯もちゃんと取ってある。

 

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パンフ。全河合くんの写真完璧でした優勝でした。

特に稽古場写真の河合くん大好き過ぎでしたありがとうございました。(?)

 

続いて松竹座。

 

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看板めちゃくちゃ可愛かった♡

 

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トリッパー劇団演目(大阪)

さっきからこれ一生懸命撮ってるけど私応募すらしてないから関係ないんだけどね。笑

 

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15時公演の幕間で、食事するような時間じゃないけど小腹すいたのでずっと気になってた最中アイス。美味しかった~!

 

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多分紫のジャージで現れた場所。笑

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と、カレー屋さん。

私外でカレー食べれないので入ってないけど。

いつか機会があれば…!

 

 

そんな思い出の写真たちでした。

もう終わるよ!

なんか、毎回いろんなブログ書くの遅すぎて酷すぎるので、今回がんばろうと思って書いたけど、記憶が鮮明過ぎるのも長さ的に考え物だな…。笑

そもそも私文章短く書くの苦手なんだよな。要点をまとめられないというか、あれも残したいこれも残したい!ってなっちゃう。

だからツイッター向いてなくて、呟きたいことあるけど文字数収まらないからいいや…って諦めて書くのやめるネタ普段から山ほどある。笑

 

うん。20,000字越え!笑

の割に内容薄いけど、お疲れさまでした。ありがとうございました。

 

★私的観劇公演★

新橋演舞場 2019年3月19日

         3月20日 11時・18時

大阪松竹座    4月5日 14時

         4月7日 11時・15時(大千穐楽)

 

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