いつもそこにあるもの

好きな人たちを好きなように応援していたいと願うただのひねくれオタク。そんな私の主に現場の記録とか彼らに対する思いとか。良い感情も悪い感情も残します。

「良い子はみんなご褒美がもらえる」大阪公演感想

「良い子はみんなご褒美がもらえる」を観劇しました。

今年はブログネタが発生してから書くまでの時間を早くするという目標を持っていたものの、何を書けば良いのか、非常に混乱する作品だったためためらったまま月日は流れ…書くのやめようかとも思ったんですが、一応記録としては残しておきたい。

とりあえず現場から1ヶ月以内に書くという目標は守りたいので、なんとか画面を開いている次第です。

 

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私は大阪の2公演を観劇しました。

FCでは1公演しか押さえてなくて、迷った結果一般でもう1公演増やしたんですけどね。

いや増やしておいて良かった。1回観たくらいではさっぱりわからない。

というか2回観てもわからなかった。笑

 

非常に難しい内容でした。

A.B.C-Zのファンになって演劇を観るようになって、これまで観た中で断トツで一番難しかった。

なんせ内容が抽象的すぎて。

 

主題を大きく言うと「自由とは何か」ということになると思うんですが、これが私にしたら本当に難しいテーマ。

自身の主張が社会的に認められず精神病院に入れられるアレクサンドル(堤さん)。

自身の引き連れたオーケストラが周りには見えていない為精神病院に入れられるイワノフ(はっしー)。

果たしてアレクサンドルの主張することは正義か悪か。言論の自由とは。

イワノフに見えているオーケストラは存在しているのか否か。周りに見えないオーケストラを脳内に描いていることは悪なのか。

 

仮にイワノフのオーケストラが、劇中の描写通り架空の存在で、周りには見えていないのが真実だとするならば、彼が精神病院に入院しているのは正当だと私は思う。

とすると、私にとっての問題はアレクサンドルの自由についてになるんだけど…。

恐らくアレクサンドルの言っていることは嘘ではない。

しかしそれは国(政府?)を批判することにあたるため、抑圧される。

とまぁこういう題材の場合、本来主人公に肩入れして観るのが普通であり、認められない主人公は可哀想だ!国が間違っている!自由を認めるべきだ!と怒って観られれば気楽なのですが、私はひねくれものの為、それが出来ず…。

国の政策が正しかろうが間違っていようが、それがどれだけ民衆を苦しめようが、それはまた問題点が別の次元の話なので、善悪を別として、その方向性で国を治めようとしている人たちが現在主権を握っている。

その上で、国民が100人いて100通りの自由を尊重していては、国なんて成立しないと私は思うのです。

国の政策、方向性に歯向かう人間一人一人に、「そうだよね、そういう考え方もあるよね~。OKOK!!」なんて言っていたら国はまとまらない。

その国が悪とすることを主張する人間が抑圧されるのは至極当然のことなのだと私は思う(繰り返しますがその悪が果たして本当の悪かは別の問題)

つまりは、マイノリティとマジョリティなのだ。

演劇でも映画でも本でも、創作物で主役になるのは大抵マイノリティ側で、受け手はそのマイノリティを守ってあげたい気持ちになるけど、本当はそんな事をしていては社会は成り立たない。

結局世界を回すのはマジョリティ側だし、それはある種仕方のないことだと私は思っている。

 

ので、何が言いたいかというと…どういう気持ちで観れば良いのこの作品!?という混乱の渦の中に突き落とされたまま終わったので、感想が思い浮かばない、ということです。笑

 

この作品観てからしばらく私の頭の中には「マイノリティ」と「マジョリティ」という単語が浮遊し続け、何を見ても聞いてもその観点から考えてしまって非常に疲れる日々でした。

こんな余韻嬉しくない!笑

 

さっきから言ってるように、アレクサンドルの主張が悪だと私自身が思っているわけではなく、舞台となっている世界では悪とされているのだから抑圧されても仕方がない、と思っているわけで、

結局、「善悪」や「正義」なんてものに正解不正解は無く、それこそマジョリティ側が決めているだけのものなので、

もしもこのストーリーが、アレクサンドルの主張によって、その国すらも変えてしまう可能性を秘めているような物語だったのなら、それが結果叶わなかったとしても、もっとアレクサンドルに肩入れ出来たし、熱い気持ちを持って観ることが出来たのかなぁ、と、観劇当時はそこまで考えてなかったけど、今冷静に色々文章にしながらフと思った。

実際は、私にはそこまで規模の大きな話には思えなかったので、色々あったけど仕方ないよね…で終わってしまった。

 

しかしイワノフは可哀想でした。

さっきも書いたけどイワノフが病院に入れられているのは私としては当然だろうな、という感じだったのですが、最終的にあんな利用のされ方をするとは。

2人が同室であるところから物語はスタートするので、果たしてイワノフが病院に入れられたこと自体がアレクサンドル問題解決の為なのか、それともイワノフは元々入院していて、そこにアレクサンドルが入って来た為、ちょうどいいからと利用されたのか、それは不明だけど、どちらにしてもピエロのようでとても可哀想だった。

 

 

と、まぁ、2回観た私にはこれが感想の限界でした。

もっと回数を重ねれば受け取ったものがあったかも知れないし、見方も変わったかも知れないけど…ただ、1時間15分、頭フル回転して観てなくてはならない作品で、その割に感動も爽快感も無くただただ非常に疲れるので、そう何度も観たい作品でもなかったのが正直なところ…。

しかし1回ではなく2回にしておいて良かったとは心底思います。

ラジオで河合くんたちが「難しいって言われたけどそうでもなかった」って言ってて、「1回でも良かったかな…?」ってちょっと思ってたけど、嘘ばっかり!笑

1回では、私はラストシーン意味不明でした。イワノフが利用されたこととかもさっぱりわからず。

2回観てやっとわかったので本当に観ておいて良かったです…。

 

 

頭使って気を張って観ていて、カテコで出てきて両手でお手振りしたりダブルピースするはっしーを見て、「あっそうだった私はっしー観に来たんだったよ!!」ってやっと思い出すくらい、劇中のはっしーは全然アイドルしてなくて、キラキラもしてなくて、それが、凄かったな、と思いました。

俳優としてのはっしーは多分レベル上がったんじゃないかな。

前半でアレクサンドルのオーケストラでの楽器は何かと畳みかけるシーンは特に圧巻でした。

コイベビの時も色々驚かされたけど、また全然別方向に一皮むけた感じがしました。

堤さんと一緒に体絞るって言ってたのに初日前会見見たら顔ぷっくぷくで、何してんのはっしー!?って思ったんだけど、実際観劇したらそこが良かったと思えました。

イワノフ自身はいたって健康だし、元気はつらつイキイキしてるわけなので、それがしっかり見てわかる雰囲気で、かえって良かったよね、と。

逆に堤さんはさすが、本当にとってもゲッソリしていて、観ていて不安になる(良い意味で)くらいだったので、その対比もバッチリでした。

アイドルとしてのはっしーなら、もうちょっとほっそりしてる方が好きだけどね。笑

 

なんかもう、そうですね、これが限界です。

当たり前ですがあくまでも私の主観です。この作品は本当に受け取り方何通りもあると思うし、自分でも書いてて非常に稚拙な感想だな、と思う。

とにかく、はっしーの俳優としての新たな一面が見れて良かったな、ということで今回は締めたいと思います。

 

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 ★私的観劇公演★

5月11日 フェスティバルホール(大阪)

5月12日 フェスティバルホール(大阪)(千穐楽)