「Oslo」観劇感想
河合くん出演ということで、Oslo観に行って来ました。
私は恥ずかしながら、「オスロ合意」という言葉を今回の作品が決まって初めて聞きました。(多分)
実際にニュースになった93年はまだ私は6歳くらいなので仕方ないとして…歴史の授業に出てきたりしたのだろうか?全然記憶にない。
社会科系、特に世界史は超絶に苦手だったんで。笑
というわけで、どう考えても難しそうな作品だったので、ちょっとは予習して行かないと…と思って、公式さんが載せていたパックンの講座動画を見たり、ちょっとネットで調べたりしました。
パックンの動画は本当に見ておいて良かったな~と思います。
オスロ合意の概要が短時間で掴めたのは結構大きかった。
そして当日、劇場に早く入場し、可能な限りパンフレットを読んでから観劇に臨みました。
しかしまぁ、いや、難しかった。笑
私がこのブログで「難しい」という感想を書く時って大抵は、テーマが深くて自分の中で答えが見つからないとか、そういう意味の時が多いんだけど、
この作品は単純に内容を理解するのに苦労しました。
とはいえ、ストーリーとか、起こっていることは、予習の甲斐あって、大方わかったんですけど、
私、カタカナの人名覚えるのがめちゃくちゃ苦手なんですよね。今回また痛感した。
それは私が洋画が苦手な理由のひとつでもあるんだけど。
それでも洋画やこれまで観て来た舞台では、俳優さんの顔で脳内に相関図描いて把握するけど、この作品は、なかなかハイペースな会話劇で、本人のいないところで名前がポンポン出てくるシーンが多かったので、
えーっと今出て来た名前は、イスラエルの…パレスチナの…ノルウェーの…と、整理するのに非常に苦労しました。
だって私がした簡単な予習では、出て来た人名ってラビン首相とアラファト議長ぐらいだったし…。
まぁ途中でわけわからなくなった!ってことは幸い無かったけど、上演時間の2時間40分、ずっと脳フル回転させながら観ていたので非常に疲れました。
頭から煙出そうだった。笑
ストーリーはなんとか追いかけられたけど、ラストシーンの、関係者たちのその後、のシーンは、あまりに畳みかけられ過ぎてもう脳内パンクして誰がどうなったかさっぱりわからなくなりました。笑
というかそもそも元々こういう外交史に詳しくない私からしたら、イスラエルとパレスチナの2国の関係についても、どっちの国がどっちの立ち位置なのかすら2時間40分の間に何回も脳内整理したし…。いい歳して情けないけど。笑
と、いうわけでとっても難しい作品でした。こういう「難しさ」はもしかしたら私が観劇してきた中では初めてかも。
まぁ単に私に学が無いのが悪いだけなんですけど。
あとやっぱり、私の中に政治的な思考回路が無いから、2国の交渉の場面では度々、なんでその流れでうまくいかないの?とか、逆に、なんでその話で落ち着けるの?とか、腑に落ちない部分があったりはしたかな。
しかし、全然知らなった歴史を知れたことは良かったと思うし、
多分ただ歴史を勉強しただけではこの「オスロ合意」のことは知っていても、そこに存在した人間ドラマとか、あんなにたくさんの人間が関わっていたとか、外交で政治のことだけど、人と人の心の繋がりが産んだものがあったとか、絶対知らなかったと思うから、こんな風に勉強出来て良かったなって思いました。
ただそれを知ってしまったからこそ、合意のその後のシーンで膝をついて崩れるテリエがとても悲しく切なかったですけど…。
そして、今回2役演じた河合くん。
この演じ分けが本当に凄かった!目を見張るものがありました。
とはいえ、意外性とか驚きは全然無くて、キクとハシしかり、マサヒロと正彦しかり、河合くんはこれまでにも素晴らしい演じ分けを見せてくれていたんですけど。
河合くんって演じ分けする時、目が全然違うんだよね。
その河合くんの役の作り方、すごいなって思うし、好きだなって思います。
これまでの私ならスーツ着てちょっと怒り気味で流暢に喋るヤンの方が好き!最高!って思ってそうなところだったんですけど、私の河合くんに対する気持ちにも変化があったからか、今回は丸メガネで頭ボサボサで基本ニコニコしているロンがもうかわいくてかわいくて、そっちの方が好きでした。笑
しかし演じ分けもそうだけど、早着替え、そして髪型まで毎回整えたり乱したりして出てくるの凄かったね。
何回あったんだってくらい早着替えあったもんね。
で、坂本くん。
いや坂本くん生で観れる日が来るなんて!
私のジャニーズの入口はV6だからね!
坂本くんカッコ良かったなーーー。坂本くんって若い時より今の方がカッコ良さ増してる感じあるよね。
ところで私、中盤でやっと、「え、あれ…?」って思ったので確信は無いのだけど、もしかして坂本くんって出ずっぱりだったのかな?
袖に引っ込んだシーンあったっけ?
いやでもあったとしても多分めっちゃ少なくて、ほんとにほぼステージ上に立ちっぱなしでした。あの長時間の作品で。
凄かったなぁ。
今度は坂本くんのミュージカル観てみたいなぁ。私の推したち誰か共演してくれないかなぁ。笑
今回は、河合くん主演じゃなかったし、関西公演も平日があったし、このご時世的なこともあったので、遠征はやめることにしていて、FCでチケット1枚取れてて、一般でもう1公演くらいは増やすつもりでいたんだけど、一般発売が中止になってしまったので結局1回しか観劇出来ませんでした。
ただ、増やすつもりだった理由のひとつとして、絶対1回じゃ内容が把握できない!って思ったからだったんだけど、そこは、割とクリア出来たのかなって思ってます。
今回の作品は、私的にはやっぱり歴史の事実を観ている感覚なので、それ以上でもそれ以下でもなく、そこに対してどう思うかとか何を考えるかとかそういうことでは無かったので(人それぞれだと思いますが)、
1回観て、頭から煙出しながらもなんとか内容の理解は出来たので、多分もう1回観ても、人名とか関係性はもっと明確に、脳内もスッキリは観れるんだろうけど、受け取るものは一緒かなぁ…という感じがします。
勿論、チケットがあったならもう1回観れても良かったなぁくらいは思うけど、1回しか観れなかった!残念!悔しい!と思うほどでは無かった。
でもそれはこの作品がつまらなかったという意味ではなくて、逆にあんなに複雑な話を1回で理解させたすごい作品だったってことなんだと思います。(もちろん予習全く無しだったら全然ムリだったと思いますが)
まぁあとね、これはちょっとマイナスな考えだけど、単純に、長い…。
内容はギッシリ詰まっていたので、もっと短く出来たやろ!とかいう意味では無いのですが、このご時世になってから、長時間の上演っていうのがほんとに減っていて、休憩なし2時間前後で一気に完結、という現場が続いていたので、シンプルに、長いな、って思いました。そういうのちょっと久しぶりだったので疲れた。
だって1幕だけでMogut全編より長いんだよ?笑
まぁコロナ禍になってからで言うとフラッシュダンスも同じくらいの上演時間だったし映画版SHOCKは休憩無しでもっと長かったけど、どっちも歌やダンスがたくさんあるからやっぱり時間の流れ方違うしね。
このご時世になって今の状況に慣れてなければ普通に観れたんだろうけど。
でも、また色んな事が徐々に元に戻って、長時間の濃密な作品なんかももっとたくさん上演出来る日々が戻ってきたらいいな、って思います。
★私的観劇公演★
2021年3月3日 兵庫県立芸術文化センター中ホール